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Power Automate for Desktopで社内システムの売上データをExcelに自動転記する方法

平野 祥史
Posted by 平野 祥史 on Feb 11, 2025 2:49:32 PM
 
 Power Automate for Desktop(以下PAD)は、Power Platformに含まれる自動化ツールの1つで、デスクトップ環境に特化して業務を効率化できるRPAツールです。
 PADを使用することで、プログラミング経験がない人でもドラッグ&ドロップなどで視覚的にワークフローを構築できます。

主な自動化の利用例は以下になります。

・データ入力や転記作業
・ファイル操作やメール送信
・ウェブサイトからのテキストデータ抽出(Webスクレイピング)
・システム間でのデータ連携

  今回は、社内システムから、売上や販売個数などの情報を抜き出して、Excelの報告書へ貼り付けるフローについて解説します。  

 

Power Automate とPower Automate for Desktopとの違い

 

 Power Automate はクラウドベースの自動化ツールで、Microsoft 365、SharePoint、Teams、Outlook などのクラウドサービスと連携し、ワークフローを自動化できます。
 一方、Power Automate for Desktop はローカルPC上で動作するRPAツールです。UI操作の自動化やアプリの操作が可能です。
 クラウド版はWeb APIを活用し、デスクトップ版はマウス・キーボード操作を記録し、再生できます。
  

 

Power Automate 研修の詳細はこちら>

 

フローの流れ  

 

今回は、社内システムから、売上や販売個数などの情報を抜き出して、Excelの報告書へ貼り付けるフローになります。
PADで以下の手順で作業を進めます。

1.社内システムへログイン
2.売上データを取得
3.Excelへ転記
4.保存して完了

 

Power Automate for Desktopの設定とフローの作成

 

Step 1: Power Automate for Desktopをインストールする場合
PADは Windows 10/11の標準機能(一部エディションを除く)として利用可能です。

[インストール手順]
Microsoft公式サイトからPower Automateをダウンロード
インストール後、Power Automate for Desktopを起動
Microsoftアカウントでサインイン

Step 2: 新しいフローを作成
Power Automate for Desktopを開く
「新しいフローを作成」をクリックし、適当な名前を設定(例:「売上データ転記」)
フロー編集画面が開いたら、次のステップへ

Step 3: 社内システムから売上データを取得
社内システムがWebアプリの場合とデスクトップアプリの場合で取得方法が異なります。

  Webアプリの場合
「Webページからデータを取得」アクションを追加
対象のURLを入力し、ログイン処理を記録
必要な売上データをスクレイピング(データ抽出)

デスクトップアプリの場合
「ウィンドウを開く」アクションで対象アプリを起動
「ウィンドウのUI要素のクリック」アクションでログイン
「UI要素の取得」アクションで売上データを抽出

Step 4: Excelへのデータ転記
「Excelの起動」アクションを追加
「Excelワークシートに書き込む」アクションで売上データを転記
「Excelの保存」アクションでファイルを保存
「Excelを閉じる」アクションで処理を終了 

 

プログラムアイコン 

 

 

フローの実行と確認

 

作成したフローを実行し、売上データが正しくExcelに転記されているか を確認します。
問題がある場合は、以下をチェックしてください。
 
  社内システムの画面構成が変更されていないか
  取得するデータのUI要素が正しく指定されているか
      Excelのファイルパスが適切か
 
など

           Power Automate 研修の詳細はこちら>

 

まとめ

 

Power Automateと連携すれば多数の外部サービスとの連携やタイマー実行もできます。ただし、無償版では一部の機能に制限があります。そのため、効率を高めつつ運用コストを考慮し、有償版の導入も検討する価値があります。
他にも以下のような活用例があります。
 
 1.添付ファイルの自動保存
 2.特定条件に応じた自動通知
 3.データの自動エクスポート
 4.定型メールの送信
 
担当者の皆様も、PADを使って業務の効率化を実現してみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Topics: RPA, DX, 効率化, 業務効率化, Power Automate Desktop, PowerAutomate, Excel