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リスキリングが必要とされる理由

松尾 匠
Posted by 松尾 匠 on Mar 31, 2023 11:21:32 AM

企業の成長を支える要素にはさまざまなものがありますが、とくに不可欠なのが人材育成です。人材育成は通常業務を覚えてもらうことを目的としているケースもあれば、キャリアアップやスキルアップのためにおこなうケースもあります。

なかでも、スキルアップを実現するための人材育成方法として「リスキリング」が注目されています。今回の記事では、基本知識として押さえておきたいリスキリングの概要と、企業にとってのリスキリングのメリットや課題もあわせて解説します。

目次

リスキリングとは

設定すべき企業ルールは2つ

ガイドライン・ポリシーに必要な項目

まとめ

リスキリングとは

リスキリングとは一般的に、「キャリアアップを目的として新たなスキルを身につけること」を表す言葉です。経済産業省ではリスキリングを「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、 必要なスキルを獲得すること/させること」と定義しています。

すなわち、リスキリングには「社員自らがスキルを獲得すること」だけでなく、「企業が社員に対してスキルを獲得させること」という意味も含まれることになります。

企業が社員に対してスキルを獲得させることに焦点を当てて説明します。

ちなみに、スキルアップやスキルの習得に関連する概念はほかにも存在し、リスキリングと混同されることも少なくありません。そこで、混同されがちな概念とリスキリングの違いについて解説しましょう。

 

リスキリング:企業が従人材に投資をする教育

リカレント教育:個人が自己投資をする教育

 

リスキリングの必要性

リスキリングが注目されている理由のひとつとして、DX(デジタルトランスフォーメーション)の実現が求められていることが挙げられます。

DXはデジタル技術によってビジネスモデルや企業文化そのものを変革し、企業が競争上の優位を確立することを目的としており、これを実現するうえでデジタル人材の育成は不可欠です。しかし、経済産業省は「デジタル時代の人材政策に関する検討会」において、デジタル人材の育成が遅れていることを課題のひとつに挙げています。

そこで、社内にいる人材をデジタル人材に育成する手法としてリスキリングが注目されています。

なぜDXの実現が求められているのか、例として物流業界について考えてみましょう。

従来はドライバーの経験や勘に頼って配送ルートを選択するケースがほとんどでした。しかし物流業界でDXが実現すると、荷物の宛先に応じて自動的に最適な配送ルートが選択され、効率的に配送ができるようになります。また、従来は紙で管理していた伝票が電子化されると、瞬時にデータをシステムへ反映できます。このようにDXを実現するための具体的な取り組みにより、業務が効率化されることで他社と比べて優位に立てると期待できるでしょう。

情報システム部門やIT分野の開発部門だけでなく、従来デジタルとは関連が低いとされてきた業種や部門、職種においてもDXは無関係ではありません。DXによりビジネスモデルが大きく変わることは、これまで仕事で身につけてきたスキルだけでは通用しなくなる可能性があります。

たとえば、上記で例に挙げた物流のDXを実現するためには、AIやIoT、ビッグデータなどに関連する開発スキルや運用スキルが新たに求められるようになるかもしれません。AIを活用したシステム開発を専門に担うAIエンジニアや、ビッグデータの解析を担うデータサイエンティストは、DXによって需要が高まっている職種のひとつといえます。

リスキリングは、社員自身が今後生き残っていくために必要であることはもちろん、企業にとってもデジタル人材を育成し、厳しい競争に打ち勝っていくために不可欠な取り組みです。

 

 

企業がリスキリングに取り組むべき理由

リスキリングに個人レベルで取り組む社会人も多いだけでなく、全社的に従業員のリスキリング支援を行う企業も増えています。

企業がリスキリングに取り組むメリットは次の4つです。
  • 社内で人材調達ができる
  • 業務を効率化できる
  • 企業の成長と企業文化の継承を両立できる
  • イノベーションを創出しやすくなる

​​社内で人材調達ができる

リスキリングでは、自社の従業員を対象にスキル獲得支援を行います。これは、企業が求めるスキルを保有する人材を、社内で調達することにつながります。

デジタル技術に精通したDX人材を新たに外部から調達するのは容易ではありません。デジタルスキルを保有する人材は、競合他社からも引く手あまたです。自社にマッチする人材が見つからず、採用活動が長期化する可能性もあるでしょう。

その点、リスキリングで既存社員のスキルアップができれば、採用コストをかけずに求める人材を獲得できるのです。

業務を効率化できる

DXで業務効率化を進めるにあたっては、「そもそも従業員に必要なデジタルスキルがない」「慣れたやり方の変更に現場から抵抗がある」という2つの壁があります。

リスキリングで従業員に必要なスキルが身につけば、スキル不足が解決するだけでなく、「そうした方が効率が良いよね」とDXの必要性が理解されやすくなるでしょう。

現場のDXが大幅に促進できるはずです。

また空いた時間を別の業務に注力できるようになるため、結果として従業員規模はそのままでも事業成長が可能になります。

企業の成長と企業文化の継承を両立できる

ビジネス環境が変化すると、ビジネスモデルや業界の変更を余儀なくされる企業も出てきます。しかし、その変化に対応するために新しい人材を大量に採用するとなると、それまで守ってきた企業文化や企業独自の“らしさ”が失われてしまうかもしれません。

リスキリングが成功すれば、既存の人材を新しい業務に移行できます。外部から調達する人材が少なくて済むため、企業文化の継承と企業の成長が両立しやすくなるでしょう。

イノベーションを創出しやすくなる

新しいスキルや知識を得ると、人は物事をこれまでと違った角度で見られるようになります。

グローバル化により競争が激化しているいまの時代、イノベーションの創出が起こりやすい組織への変容が企業の生き残りの鍵です。

リスキリングで社内に新たなスキル・知識を獲得した人材が増えれば、新しい製品アイデアやビジネスモデルを創出できる可能性が高まります。結果として、時代の変化に対応できる強い組織作りにつながるのです。

 

まとめ

リスキリングは、今後の社会や職場で必要とされるスキルを身につけることです。

リスキリングを行うことで、自分のキャリアや価値を高めるだけでなく、変化に対応できる柔軟性や創造性も養うことができます。

リスキリングは、一度やれば終わりではなく、常に新しい知識や技術を学び続ける姿勢が大切です。
自分の未来を切り開くための投資ですので、ぜひこの機会にリスキリングに挑戦してみましょう。

「なにからはじめてよいかわからない」という方はリスキリング研修の受講もひとつの手段です。

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Topics: 研修, DX, 人材サービス, 開発