総務・営業事務で扱う「請求書・見積書の添付保存/台帳更新」を、Power Automate(クラウドフロー)で自動化します。
全体像(完成イメージ)は、以下のとおりです。
1.Outlookにメールが届く(トリガー)
2.件名や差出人で「請求書/見積書」だけを判定(条件)
3.添付ファイルを1つずつ保存(SharePoint/OneDrive)
4.台帳へ1行追加(SharePointリスト or Excel)
5.失敗時は通知(Teams/メール)※任意
こんな方におすすめです。
・月末月初、請求書の回収・保存・転記が手間
・「誰がどの請求書を保存したか」履歴が追えないことがある
・添付ファイルの保存漏れ・重複保存・ファイル迷子になることがある
・共有フォルダ運用が属人的で、引き継ぎが大変
目次
SharePointで保存する場合
ドキュメントライブラリに「請求書」「見積書」などのフォルダを作成します。
OneDriveで保存する場合
同様の名前をつけてフォルダを作成します。
**SharePointリスト台帳(推奨)**の列例:
・受信日時(日時)
・種別(請求書/見積書 など)
・取引先名(テキスト)
・件名(テキスト)
・差出人(テキスト)
・添付ファイル名(テキスト)
・保存先URL(ハイパーリンク)
・処理ステータス(成功/失敗)
・メモ(任意)
※Excel台帳の場合は、同じ列をExcelテーブルとして作成しておきます(“テーブル化”が必須です)。
Power Automateで「自動化されたクラウド フロー」を作成し、トリガーは以下を選びます。
・Outlook:「新しいメールが届いたとき (V3)」等
※自分宛ての受信トレイだけでなく、業務で多いのは共有メールボックスです。共有メールボックスの場合は権限や接続設定の落とし穴があるため、運用に合わせて後述の注意点も確認してください。
次に「条件(Condition)」を入れて、件名や本文にキーワードが含まれる場合だけ後続処理を動かします。
例(件名判定):
・件名に「請求書」または「見積」が含まれる場合 → 処理する
・それ以外 → 何もしない(終了)
※最初は件名判定だけで十分です。慣れてきたら「差出人ドメイン」「特定取引先のみ」など条件を追加します。
添付は複数付くことがあるため、添付配列に対して繰り返し(Apply to each)を使います。
・「各添付ファイル」→「保存」→「台帳に記録」
アクション例:
SharePoint:「ファイルの作成」
ここで重要なのがファイル名の付け方です。
メール件名には /:*?"<>| などSharePointで使えない文字が混ざることが多いので、次のどちらかで事故を防ぎます。
・ファイル名は「添付ファイル名」だけを使う
・どうしても件名を入れたい場合は、禁止文字を置換してから使う
また、重複を避けるために以下が有効です。
ファイル名に「受信日時(yyyyMMdd_HHmmss)」を付与
アクション例:
SharePoint:「項目の作成」
列に埋める値の例:
・受信日時:メールの受信日時
・種別:請求書/見積書(条件分岐で固定値でもOK)
・件名:メール件名
・差出人:差出人アドレス
・添付ファイル名:添付名
・保存先URL:作成したファイルのリンク(取得できる範囲でOK)
・ステータス:成功
1.テスト用に「請求書」などの件名で、自分宛てに添付付きメールを送る
2.保存先にファイルができるか確認
3.台帳に1行追加されるか確認
4.添付が複数のケースでも期待通りか確認
SharePointリストが使えない場合は、Excel台帳でも実現可能です。
・Excel Online(Business):「表に行を追加」
注意点
・Excelは「テーブル」でないと行追加できません
・複数人が同時に触ると競合しやすいので、台帳用途はSharePointリストの方が安定します
共有メールボックスの権限(フルアクセス/送信)や接続設定が原因になりがちです
→ まずは「自分の受信トレイ」で成功させてから共有対応に広げるのがおすすめです。
・件名に禁止文字が含まれる
・フォルダの権限が不足
・既存ファイル名と重複
→ 日時付与+件名をそのまま使わない”で多くが解決します。
・Excelがテーブル化されていない
・SharePointリストの列型が合っていない(日時/リンクなど)
→ 列型をシンプルにしてから拡張すると安定します。
Power Automateを使えば、請求書・見積書の「保存」と「台帳記録」をほぼ自動化できます。
最初はシンプルに「特定件名+添付保存+台帳追記」まで作り、運用しながら条件分岐や通知を追加するのが成功パターンです。
以下の点を抑えて、使い続けられる形にします。
・「成功/失敗」を台帳に残す(あとから追える)
・失敗時だけTeamsやメールで通知する(放置を防ぐ)
・保存先のフォルダ設計は「年度/月/取引先」など、検索しやすく揃える
・例外(添付なし、ZIP、パス付きPDFなど)の扱いを決めておく
Outlookの添付をSharePointへ自動保存する具体手順(応用:フォルダ分け/上書き防止)
Excelのテーブルを使った台帳自動更新(空欄・重複に強い設計)
Forms受付→自動返信→担当通知→進捗管理(問い合わせ対応の型)
「この作業も自動化できるかな?」というご相談や、部署全体での内製化に向けた研修も承っています。