今回は、Excelに記載されているスケジュールをもとに、設備保全のシステムへログインし、設備保全のスケジュールを自動設定する方法について解説します。
Power Automate はクラウドベースの自動化ツールで、Microsoft 365、SharePoint、Teams、Outlook などのクラウドサービスと連携し、ワークフローを自動化できます。
一方、Power Automate for Desktop はローカルPC上で動作するRPAツールです。UI操作の自動化やアプリの操作が可能です。
クラウド版はWeb APIを活用し、デスクトップ版はマウス・キーボード操作を記録・再生できます。
1. Power Automate for Desktopとは? 2. Excelを使って業務を自動化3. 業務システムへのログインとスケジュール設定の流れ4. まとめ(自動化で業務効率を向上させるポイント)
Power Automate for Desktop(略してPADともいいます)は、Microsoftが提供する、基本的に無償のRPAツールであり、PCデスクトップ上のマウスやキーボード操作を自動化できます。 これにより、人事・総務・営業事務・生産管理などの部門で発生する定型業務を効率化できます。
Excelには、設備保全に必要な点検日時や設備名などの情報が蓄積されています。PADを活用すれば、このデータを抽出し、業務システムへ自動入力できます。手作業による入力ミスの削減、作業時間の短縮、業務の標準化などのメリットがあります。
本フローでは、以下のような手順で業務を自動化します。 1. Excelから対象のデータを取得(点検日時・設備名・担当者情報 など) 2. 業務システムへ自動ログイン(ユーザーID・パスワードを入力) 3. スケジュール設定画面へ移動 4. Excelのデータを基にスケジュールを入力 5. 保存・確定を行い、処理を完了 <フロー作成の具体的な手順> フロー作成は、以下のステップで実施します。 ① Excelデータの読み取り 「Excelの起動」アクションを使用し、対象のExcelファイルを開く 「Excelワークシートから読み取る」アクションで必要な情報を取得 ② 業務システムへのログイン レコーダーを活用し、ログイン画面の操作を記録 変数を活用し、Excelから取得したID・パスワードを入力 ③ スケジュール登録 システムの対象画面を開き、フォームにExcelに記述している日時等のデータを入力 「キー送信」や「UI要素をクリック」アクションを活用し、スケジュールを登録 ④ 処理の完了とエラーハンドリング 「メッセージボックス」などで処理完了を通知 エラー時のリトライ処理を設定
運用始めた後も、以下の点に留意して対応する必要があります。
1.定期的なフローの見直し(システム更新や業務変更などによる影響を確認) 2.エラー処理の設定(ログ出力や異常時の通知機能) Power Automate for Desktopを活用すれば、Excelのデータをもとに設備保全のスケジュールを自動的に登録できます。
担当者の皆様は、ぜひこのフローを活用し、業務の効率化を実現してください。